おぽぽ

おぽぽ
時系列グズグズブログ

2012年8月1日水曜日

ライブ、一度最後に

8月2日のライブをもって、一度、ライブはお休みにする。
次のライブは未定。
やるかやらないかも未定。
やるとしても今までの形態でする確率は低い。
ということで、今使っているシステムの配線図を描いた。
http://you.ogasawa.la/haisen.jpg
いろいろ紆余曲折あり、この形になっている。
本当はドラムをステレオで出したいが、そうするとベースもPAに渡さなくていけなくなるので、それは嫌だった。
ベースはアンプから出したい。
心残りはループした音を加工することがなかったこと。
最終的なアウトの部分にエフェクターをかませればいいだけの話なのだが、操作や持ち運び、セッティング等の問題で成せるまでに至らなかった。

この期間は進化や成長といったことに必要な期間だ。
蝶が羽化するように完全に変態するかもしれないし、蛇の脱皮のように姿は変化しないかもしれない。
その間に外敵にやられて死ぬかもしれない。
何しろ、自分の意志でライブをしないことを決めたのは初めてだから、このライブ休止がどのような結果をもたらすのかわからない。
学生時代からやっていたバンドでも、よほどのことが無い限り、ライブは続けていた。
というか、性格的に断れなかった。
特に一人で活動している現在は、断る理由があまりできない。
メンバーの予定が…、と言えればラクなのだが、嘘は吐けない。
というかメンバー自分だけなので。
だからと言って嫌々続けていたわけではなく、もちろん、前提としてライブを常にしていたい気持ちがあったから続けていたのだ。
また、ライブハウスのブッキングの方々も、一人でも活動しやすいように、いろいろな配慮をしてくれていた。
時間の都合だったり、金銭的な都合だったりで、その都度対処してくれた。
その厚意に誠意をもって応えたかったというのもあり、あまり断ることはなかった。

今まで、ライブ前提の曲作りをしていた。
ギター、ベース、ドラム、声。
しかも今のシステムでは同時に一度の楽器を鳴らすことができない。
コードが途中から変えられない。(逆再生すればできないこともないが…。
など、いろいろな制約があった。
制約の中でどんな曲を作れるかが楽しみでもあった。
あのフレーズをこのパッチにまとめればもうワンフレーズ増やせる。
フットスイッチをもう一つ増やせばドラムを叩きながら操作できる。
ミキサーを使えば声がアンプから出せる。
など。
試行錯誤するのが楽しかった。
しかし今の気持ちはそれとは逆で、再現するの必要のない環境で音楽を作ってみたいと思っている。
いろいろな音色を使いたいし、同時にいくつもの音を出したい。
逆に一つの楽器で曲を作ったりもしてみたい。
そういった、当たり前にできることが、今までできなかったのだ。
でも、そうやって作った曲も、最終的にはライブ会場で演奏したいと考えている。

音楽のジャンルなどを選べれば今のシステムでも自由に演奏できたのかもしれない。
ミニマルミュージックだったりダンスミュージックだったり。
しかしそれには至らなかった。

現在は最後のデモ(三曲入り)を作成しつつ、新しい曲を作っている。
デモは8月中に出来上がるだろう。
多分、ウェブで無料ダウンロードできるようにする。
新しい曲はアルバムとして販売する予定。
今まで作ったデモはお金をもらうことがなかった。
単純に聴いてもらいたかったし、聴いてくれれば嬉しかったからだ。

制約の話だが、今の演奏形態での制約の他に、既成概念的なもので縛られていた部分がある。
曲の長さだったり、構成だったり。
頭の中で流れている音楽は、本当はもっと自由で単純で自然なものなのだ。
不必要に体裁を整える必要はない。
良いワンフレーズが浮かんでもそこから先が浮かばず消える曲がある。
その時に、もう、その良いワンフレーズだけでいいのではないかと思う。
何か足りなければ付け足せばいいし、余計なものがあれば削る。
一つの曲にすべてを注ぎ込むのではなく、曲の集合体が音楽に聴こえればいいのだと思う。
小さい作品もあれば大きい作品もあるだろう。
不細工だったり格好良かったりするだろう。
その一つ一つを完成させていくのだ。
長い人生をかけて音楽を作り続けるというのは、そういうことなのではないかと思う。

自分のお気に入りの曲を作れれば良い。
そのお気に入りの曲を、誰かが気に入ってくれればさらに良い。
気に入ってお金を払ってくれればもっと良い。
基本的な考えとしては、芸術の自給自足をしていきたい。(音楽に限らず
自分の畑で穫れた野菜を自分で食べるように、自分で作った曲を自分で聴いて楽しむ。
うまい野菜が穫れたら近所にお裾分けする。(今の無料デモの概念はこれにあたる。
ただその野菜を食べてうまい!と言ってほしいだけだ。
そして、お金を出すからまたあのうまい野菜作ってよ、と言われる。
そこで客と売り主の関係が誕生する。
そんな感じでやっていきたい。
農業に一発屋はない。
1000個収穫したうちの1個のキャベツだけ極上に旨いとか、この年に穫れた野菜だけめちゃくちゃ旨くてそれ以外の年は売り物にならんくらいまずいとか、そういったことはない。
とにかく耕して試行錯誤するのだ。
うまい野菜が穫れるまで。
もしかしたら土地を移らなければいけなくなるかもしれないし、条件によっては何年も作物が実らないこともあるだろう。
それでも作り続けるしかない。

とりあえず、最後のライブ、出し切ってこようと思う。

終了